
★イベント終了レポート「三遊亭円楽プロデュース 第3回 落語まつり」円楽・歌丸二人会 (2014年3月2日(日)開催)
2014年03月28日
☆当ホールのボランティアライターズの方によるレポートです☆
公演や講座の雰囲気や感想を、みなさまに発信する活動をしています。
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第3回青葉の森落語まつり「円楽、歌丸二人会」が3月2日に上演された。
当日は朝から冷たい雨が降る中、開場1時間前からお客さんの熱気でロビーは温まっていた。
出演者は桂竹丸の弟子、前座「桂竹のこ」。五代目「古今亭志ん駒」最後の弟子の「古今亭駒次」。そして「三遊亭円楽 」師匠。円楽師匠はテレビの「笑点」の雰囲気そのままに、歌丸師匠との楽屋話などを交えて、肩の凝らない笑いで観客を沸かせた。
仲入り後、円楽の一番弟子を名乗る「三遊亭楽生」、紙切りの「林家花」、そしてトリは「桂歌丸」師匠演じる『紺屋高尾』の人情噺で心地よく落語まつりの幕が下りた。
売店では限定品の販売も行われ、笑点の座布団柄の紫色のハンドタオルや手ぬぐい、人形焼きやおせんべいなどのお菓子が並んでいた。
薄暗い雨の日には、鮮やかなオレンジ色と落語家の似顔絵が描かれた手土産なんか頂いたら、うつうつとした気分も一ぺんに晴れそうな気がする。
できれば、定式幕のオレンジと黒と緑の三色縞模様のハンドタオルがあったら、買いたかったなあ。実は落語好きなんです、って言わなくてもわかるような。
ボランティアライターズ 奥山薫
梅の香るこの季節、今年もやってまいりました「青葉の森落語まつり」! 地元・千葉で、こんなに贅沢な顔合わせの落語が聞けるなんて、至福の喜びです。あいにくの雨にも関わらず、開場と同時に場内は熱気で溢れかえります。小・中学生からおじいちゃん、おばあちゃんまで、お客様の顔触れの実に幅広いこと。ロビーでのショートステージを楽しみつつ、幕開けへの期待が高まります。
まずは、チラシに名前すら載せてはもらえぬ修業の身の「桂竹のこ 」の前座から始まり、二つ目「古今亭駒次」、真打「三遊亭円楽 」師匠と続きます。今年は、円楽師匠がやけに「今日、帰ったら『笑点』見てくださいね」とおっしゃいます。帰って見てみると、いつもの百倍以上も笑える『笑点』でした。円楽師匠の生のステージがちょっとした前振りになっていて、たくさんの種が蒔かれていたのです。
仲入り後は、『楽太郎』の名をもらい損ねたと嘆く円楽師匠の一番弟子の「三遊亭楽生 」、続けて史上初の女性紙切り「林家花 」が鮮やかなはさみさばきを見せ、トリは「桂歌丸」師匠の登場です。いよっ、待ってました!! 満員御礼のホールのお客様が一体となって江戸の空気に包み込まれ、古典落語『紺屋高尾』の世界にすっかり引き込まれます。落語界の大御所の前例に倣うと、そろそろお迎えが来るお年頃の歌丸師匠だそうですが、三途の川を渡らせるには誠に誠に惜しいお方です。また、青葉の森に是非、いらしてください!!
来春の「第四回青葉の森落語まつり」は、「円楽」師匠と「三遊亭小遊三」師匠の二人会とのこと。これまた楽しみです。
ボランティアライターズ 錦織久美子
前回に引き続き、3回目の青葉の森落語まつりをレポートさせていただく幸運にめぐまれたこと、うれしく思います。落語用語を交えながらレポートしてみました。
今回は歌丸圓楽両師匠に加え、楽生師、古今亭駒次さん。年々パワーアップしています。この駒次さん、まだ二つ目(真打の一つ前)ですが、鉄道に関する新作落語を演る方で以前から注目していた噺家さんです。枕(前振りのこと)はこの位にしまして、本題に入るとします。
開口一番は千葉県出身の前座さん。威勢のいい語り口が心地良く、場内を暖めます。続いて登場は注目の駒次さん。今回は父子が自転車練習に奮闘する「はじめての自転車」という新作落語を披露してくれました。この方は絶対伸びます。皆さん一度聴いてみてください。そして圓楽師の登場。なんと笑点メンバーの小遊三師を題材にした「代書屋」の改作。たっぷり笑わせてもらいました。食い付き(中入り後に上がる演者)は楽生師の「牛ほめ」。オウム返し(習ったことをそのまま真似ようとして失敗する)を使った噺の定番です。
膝(トリの前)は色物(落語以外の演し物)、女性唯一の紙切り師の登場。絶妙な客いじり(そのままの意味)で歌丸師にバトンをつなぎます。
トリ(最後の演者、主任ともいう)は人情噺「紺屋高尾」の一席。泣かせる噺です。腕組みながら話術をじっくり堪能させてもらいました。枕で楽生師が言っていました。
「私の名前は楽しく生きる」楽しく生きるか…。とっても大切なことですよね。笑わせるだけが落語じゃない!楽しく生きること、肝に銘じて生きていこうと思います。
来年は天野幸夫さん(小遊三師の本名)との落語会だそうです。ぜひ、足を運んでみてはいかがでしょう。楽しく生きられますよ。
ボランティアライターズ 齋藤和彦
