
★イベント終了レポート★狂言でわっはっは
2012年09月12日
夏休み最後の日曜日8月26日。狂言界のプリンス大藏基誠さんが、子ども達にわかりやすく、伝統芸能「狂言」の魅力を伝えてくれました。会場には、沢山の「わっはっは」という笑い声が溢れ、650年前の世界に思いを馳せたあっという間の2時間でした。
当日の様子は、ボランティアの方によるレポートにて・・・
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●8/26日に行われた大蔵基誠氏、大蔵教義氏,善竹富太郎氏によるワークショップ付きの狂言2作品を鑑賞しました。
日本人でありながら日本古来のこの種の芸術に触れることがなかったのですが、狂言は、650年の歴史があり信長や秀吉が観たままの形の伝統芸能を、今日、私たちも観賞できるということに大変感動しました。
また、その伝統を絶やすことなく伝承しそれを子どもたちにまで、広く伝える努力を惜しまない出演者各氏に尊敬の念を覚えました。
狂言は、現代の"コント“の様なもので、扱う題材もごく日常の私たちの周りにあることばかりで、思わずクスクス笑ってしまうような気楽ではあるけれど、人の心に深くかかわる奥深いものであることに芸術性を感じました。
メイクもしない、衣装も簡素で決まったものだけ、背景はよく見かける大きく枝を張った松の木の絵だけ、オペラの様な派手さには無縁ながら、思わず引き込まれる不思議な魅力がありました。
現代の私たちに欠けている“察する、想像する力”が要求され、だからこそ引き込まれてしまう狂言はもっと多くの方々に知っていただきたいと思いました。
その点で、今回の様な夏休み中の子どもたちのためのワークショップは、子どもたちにとって貴重なひと時だったと思います。参加された20組の親子さんたちは、狂言独特の中腰、すり足を新鮮な様子で、楽しんでいました。
もっと多くの子どもたちのために、また出演された各氏のためにも、次回はこのすばらしい青葉の森公園芸術文化ホールを満席にしたいものだと思いました。
ボランティアライターズ 井口陽子
(公演や講座の雰囲気や感想を、みなさまに発信する活動をしています。)
●陽射をたっぷり浴びた木々達が、風に揺られ、時より涼をもたらす青葉の森公園。
残り少ない子供との夏休み。兼ねてから楽しみにしていた〔狂言でわっはっは〕。
狂言と聞くだけで、敷居が高く、馴染みのない、近寄りがたいイメージを持ち硬く構えがちだが、第一部は、親子で、はき慣れない足袋を着用し、演者と同じ舞台に立ち、鏡板に描かれる春日大社の影向乃松を背にすり足、笑い方など、ワークショップ形式で、和を忘れかけている現代人に実にわかりやすく、決して臆することのない世界だという確信をもたらしてくれる時間だった。
第二部の盆山と附子の公演では、事前に受け取ったプログラムの中に話の流れが書き記されており、子供にも説明した上で、鑑賞に望めたため、癒しさえも感じられる古典日本語の古き良き美しい音に聞き入りながら、会場全体も笑い声が、時より溢れ肩の力を抜いて、無欲な空間に浸ることができた。
ボランティアライターズ 藤岡尚子
(公演や講座の雰囲気や感想を、みなさまに発信する活動をしています。)
狂言でわっはっは(PDFファイル)
